2011年08月05日
お盆
八月に入りいよいよ夏本番。そして、お盆の季節となってまいりました。
お盆は盂蘭盆会(うらぼんえ)ともいわれます。梵語(サンスクリット語)の「ウランバナ」という言葉を音訳したもので、意味は「逆さづりの苦しみを救う」というものだそうです。
盂蘭盆会は「盂蘭盆経」という故事に由来しています。お釈迦様の弟子である目連尊者という方の母親を餓鬼道の苦しみから救うため、僧侶をもてなしその読経と功徳によって母親は餓鬼道から救われたというものです。
また、お盆には施餓鬼会という法要が行われます。この施餓鬼も故事に由来するもので、餓鬼に無量の飲食を施し、供養することで自他ともに功徳を得るというものです。
もともとこの二つの法要は別のものでしたが、よく似ていることからいつしか混同され、お盆に施餓鬼会を行うようになりました。
お盆の由来はさておき、お盆というものは家族や親族が和して御先祖を偲び、今の自分があることに感謝する大切な行事です。
人は必ず二人の親から生まれてきます。その親にもそれぞれ二人の親がいます。その先にも延々と命のつながりがあります。自分から十代さかのぼれば御先祖の数は五百人を超え、二十代さかのぼれば五十万人を超えます。
今ここにある自分はこの延々たる命のつながり、御先祖様のおかげだと感謝する。そしてあらためて自分を見つめなおす機会にもなります。
慌ただしく過ぎる日々の中で、こういった行事は大切にしたいものです。お盆に家族や親族が集まったら、お子さんやお孫さんにお盆の行事と「おかげさま」のこころも伝えて頂ければと思います。
posted by 總見院 at 17:52| 日記